手術後の再発予防Relapse prevention
下肢静脈瘤の進行予防
適度な運動
家でじっとしているよりは適度な運動をするほうが良いです。運動することにより足を動かしますのでそれで足の血液の循環もよくなりますし筋力の低下を防ぎます。
長時間の立ち仕事や座り仕事の時には
足の血管にとってはじっと立っていたり座っていると負担がかかります。30分~60分に1回は歩き回ったりかかとを挙げて足首を動かしたり足を動かすようにしましょう。足台に足をのせたりして休ませるのも効果的です。
弾性ストッキング
弾性ストッキングで足首からふくらはぎを全体的に圧迫します。それで静脈に負担がかからないようにしたり、むくみを予防することができます。
ストッキングは日中に着用するのがもっとも効果的です。朝、まだむくんでいない時にストッキングをはいてしまい、むくみを予防します。夜に着用してもよいのですが、日中の着用する方が大切です。
長い目で見ても、今後のさらなる悪化を防ぐこともできるのでとても重要です。ただストッキングははいたり脱いだりするのが大変という方もいます。そのような場合には包帯やスポーツ用サポーターで圧迫する方法も可能です。
予防の体操
下肢静脈瘤を直したり完全に予防できるような体操は残念ながらありません。
しかしふくらはぎにたまった血液を心臓の方に返すためには、足首の関節を動かすことが効果的です。具体的にはつま先やかかとを上げるように動かします。じっと座ったり立っているときはこれを30-60分に1回程度やることをお勧めします。
また足がむくんだと感じたら寝転がって足を上に向けます。そうすることによって足にたまった血液が心臓の方にもどります。
下肢静脈瘤の手術後の再発に関して
下肢静脈瘤は治療すればあまり目立たない程度まできれいになります。しかし手術後に再び静脈瘤が出現してくることがあります。静脈瘤の部分を重点的に治療しても、他に残っている静脈が傷んでくると再発してきます。手術後10年ぐらいたつと10%の人が再発しているといわれます。
予防はまずは弾性ストッキングを着用しておくことが最も大切だと思います。