手術行い、硬化療法を追加した治療例
70歳代の女性の方
20年以上前から静脈瘤がありましたがそのまま放置していました。
あまりに目立つようになってきたため受診
ふくらはぎに静脈瘤がめだち、原因となっている大伏在静脈もエコーではかなり太くなっています。
また枝もかなり複雑な状態です。
手術は下肢静脈瘤血管内焼灼術で、本流の静脈はカテーテルを挿入し血管に熱を加えて細くしています。
また静脈瘤(こぶ)は部分切除を行いました。
手術後は内出血が多くなってしまいましたが、特に歩行には問題ない状態で、1か月後の時点では一部で静脈瘤が残っていました。
そのため黄色矢印のところに硬化療法を追加しました。
硬化療法とは、血管の中に薬剤を注入して静脈にダメージをあたえて小さくするというものです。
手術後2カ月の時点で、ほとんど静脈瘤は見られなくなりました。
長年放置して静脈瘤がひどくなると静脈の枝分かれが複雑になってしまいます。
手術をして、その治療1回だけではなくて追加治療をして全体的に治す、ということが必要になった治療例です。
下肢静脈瘤血管内焼灼術
下肢静脈瘤の原因となっている、静脈にカテーテルを挿入し高周波やレーザーを用いて熱を加え静脈を細くして閉塞させる治療です。その結果、静脈が膨らまなくなるため血管が目立たなくなります。
術後の注意点と合併症
手術後は一時的に内出血やつっぱり感が出ることがあります。
皮膚の感覚が部分的にしびれたりすることがあり、1%の人でその症状が残ってしまうことがあります。
深部静脈血栓症が起き入院が必要となる方が0.1%あります。
またどうしても術後5年以上たつと再発してくる方が10%あります。
手術にかかる費用
健康保険が適用されます。
3割負担のかたであれば自己負担分が、片脚で46000円、両脚なら93000円