下肢静脈瘤かもしれませんFeature
その症状、下肢静脈瘤かもしれません
足、特に膝から下で表面の静脈がこぶ状にふくらむ病気です。足の血管には動脈と静脈があります。動脈は心臓から足の方へ向かって血液が流れ、静脈は足から心臓の方へ血液が帰っていく血管です。2つのうち静脈の働きが悪くなった結果、見た目の静脈瘤に加え、だるさ、むくみ、こむら返りなどの症状を引き起こしたり、重症化すると皮膚潰瘍ができることもあります。
- 「起こりやすい」症状
- 脚の血管が浮き出て見える
- 脚の血管が痛い
- ふくらはぎがだるい
- 脚のむくみ
- こむら返り、脚がつる
- 脚がほてる、熱く感じる
- ふくらはぎのかゆみ、湿疹
- 脚の色素沈着
- 脚の潰瘍
- 朝起きた時は調子が良いが、日中に立っている時間が長いと夕方におもだるくなる
- 「起こりにくい」症状
- 脚が冷える、冷たい
- 階段の昇り降りがつらい
- 正座ができない
- 歩くとふくらはぎがだるくなる
- 脚がしびれる
- 足の裏が砂利を踏んでいるよう
- 冬になると脚がかゆい
- 朝起きた時は痛んだが、動いているうちにだんだん治ってくる脚の痛み
下肢静脈瘤患者さんの傾向
一般的に下肢静脈瘤は、妊娠・出産を経験した40歳以上の女性に起こりやすいと言われています。下記のデータは、2015年1月の開院直後から2016年12月までの当院におけるホームページ経由の患者さんの傾向をまとめたものです。
データを解析した結果、下肢静脈瘤に悩に来院された患者さんの88.5%が35歳以上でした。中高年者の幅広い年齢層の方が来院されていることがわかります。症状がはっきりしてきたらその時が受診のタイミングだと思います。
また近年、男性の下肢静脈瘤も増えています。当院においても、36%が男性の患者さんでした。立ち仕事が多い、外回りの営業職や医療従事者の割合が多いように見られます。
当院の統計データ(2015.1~2016.12)
HP経由の来院した下肢静脈瘤患者さん543例
年齢 | 例数 | 割合 |
---|---|---|
17歳以下 | 2例 | 0.4% |
18~24歳 | 12例 | 2.2% |
25~34歳 | 48例 | 8.9% |
35~44歳 | 85例 | 15.7% |
45~54歳 | 146例 | 27.0% |
55~64歳 | 115例 | 21.3% |
65歳以上 | 133例 | 24.6% |
患者さんが異変を感じた症状・主訴
- 脚が重い、だるい、むくむ
- 脚が痛い、就寝中のこむら返り
- 脚の血管が浮き出てきた、黒ずんできた
下肢静脈瘤になりやすい条件
- 高齢者
- 妊娠
- 肥満
- 家族に下肢静脈瘤出産歴
- 女性
- 便秘
- 立ち仕事
上の条件に当てはまる方でも必ずしも下肢静脈瘤が発症するわけではありませんので、過度に心配する必要はありません。
たとえ、下肢静脈瘤と診断された場合でも、当院では日帰り手術が可能ですので、入院の必要なく治療をすることが可能です。