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下肢静脈瘤の治療として抜去手術を行った方

最近の下肢静脈瘤の治療は多くの場合は、下肢静脈瘤血管内焼灼術が行われます。

今回は、抜去手術を行った方を紹介します。

60歳代の男性

約10年前から右ふくらはぎの血管がめだってきて最近は痒みや皮膚の変色(色素沈着)が見られるようになってきました。

エコーでは大伏在静脈に拡張と逆流がみられ下肢静脈瘤と診断しました。

この方の場合は太もも部分に太い静脈がみられ足の付け根まで目立っています。

血管の中にカテーテルをいれて内側から熱を加えて静脈を焼くというのが血管内焼灼術(いわゆるレーザー治療)なのですが、このかたの場合はそれで行うと手術後に焼いた血管が皮膚の下でつっぱったりして不快に感じてしまいます。

そのため大伏在静脈抜去切除術を行うこととしました。足の付け根付近と膝の下で1.5㎝皮膚切開をおこない、血管を切り離し太もも部分の血管を引っ張って抜いてくる手術方法です。とても痛そう、と多くの方が思うと思いますが、意外とスムーズに抜去することができます。当院では局所麻酔で静脈麻酔の併用で眠っていますので手術中は痛みを感じることはありません。

手術は40分で終了し、手術後約1時間で歩行して帰宅していただく日帰り手術で行えました。

目立っていた静脈はかなり縮小しています。

静脈の状態によって、

血管内焼灼(カテーテールを使ったレーザー治療)

抜去手術(この方の治療)

結紮術(静脈を糸でくくって切り離す)

瘤切除(めだつこぶを切除する)

を組み合わせながら行っていきます。

ほとんどの方の治療は最近では血管内焼灼術ですが年に数人の方が抜去手術で行っています。

大伏在静脈抜去切除術

下肢静脈瘤の原因となっている、静脈の2か所を切り離して中にカテーテルを挿入し抜去する治療方法です。その結果、静脈が膨らまなくなるため血管が目立たなくなります。

術後の注意点と合併症

手術後は一時的に内出血やつっぱり感が出ることがあります。

皮膚の感覚が部分的にしびれたりすることがあり、1%の人でその症状が残ってしまうことがあります。

深部静脈血栓症が起き入院が必要となる方が0.1%あります。

またどうしても術後5年以上たつと再発してくる方が10%あります。

手術にかかる費用

健康保険が適用されます。

3割負担のかたであれば自己負担分が、片脚で56000円、

 

 

当院では、平成30年6月1日に施行された医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して広告し得る事項等及び広告適正化のための指導等に関する指針(医療広告ガイドライン)に則り、術前又は術後の写真を掲載する場合は、通常必要とされる治療内容、費用等に関する事項や、治療等の主なリスク、副作用等に関する事項等の詳細な説明を併記し、患者さんに誤認を与えないよう努めています。

なお、当院のプライバシーポリシーに反しない限り、掲載した写真は全て院内にて参照頂けます。ご希望の患者様は医師にお申し出ください。

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