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膝裏の細めの静脈瘤を硬化療法で治療した例

下肢静脈瘤の治療の手術としては血管内焼灼術抜去手術結紮手術などがありますが、薬剤を注入する硬化療法という治療方法もあります。

60代の女性の方です。

膝の裏に網目状の静脈瘤が見られます。エコー検査では他の太い静脈は大丈夫でした。

だんだんと増えてきていて、血管のところがぴりぴりする時もあるということで治療を行うこととしました。

(この程度の静脈瘤で、症状がなければ必ずしも治療を行う必要はありません。)

硬化療法を行いました。

硬化剤という薬剤を静脈内に注射します。写真の黄色の矢印のところ2か所から注入しました。

薬で静脈にダメージを与えて流れを途絶えさせるというものです。

治療終了後はしっかりと血管を押しつぶすためにサポーターや弾性ストッキングが重要になってきます。治療後1週間は入浴時以外は24時間着用してもらい、その後も日中は必ず圧迫をしてもらいます。

圧迫をどれだけできるかによって治療の効果が変わってきます。

治療後1週間の状態では静脈は流れがなくなっていますが、中にすこし血栓ができているので青くなっています。

治療後1か月目の状態では血管の中の血栓が吸収されて薄くなってきています。

あと1,2カ月でほぼ静脈は目立たなくなると思われます。

この時点でも初めに比べれば少なくなっています。

下肢静脈瘤硬化療法

細い静脈瘤がこの治療方法の対象になります。静脈に硬化剤という薬剤を直接注入し、その後しっかりと圧迫します。

静脈がダメージをうけて血流がなくなり目立たなくなります。外来通院で15分ぐらいで行えます。

術後の注意点と合併症

硬化剤を注入して血管が一時的に炎症が起きるため、血管が一時的に硬くなる硬結や血管に沿って皮膚が薄茶色になる色素沈着が起きてしまうことがあります。

多くの人が数カ月から1年ぐらいでそれらは治ります。

またどうしても再発してくることがあります。

手術にかかる費用

健康保険が適用されます。

3割負担のかたであれば自己負担分が、約6000円ていどになります。

当院では、平成30年6月1日に施行された医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して広告し得る事項等及び広告適正化のための指導等に関する指針(医療広告ガイドライン)に則り、術前又は術後の写真を掲載する場合は、通常必要とされる治療内容、費用等に関する事項や、治療等の主なリスク、副作用等に関する事項等の詳細な説明を併記し、患者さんに誤認を与えないよう努めています。

なお、当院のプライバシーポリシーに反しない限り、掲載した写真は全て院内にて参照頂けます。ご希望の患者様は医師にお申し出ください。

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